長谷川は世界的なIT企業から、松本はITコンサルティングのベンチャー企業から転職してワンキャリアに参画した。長谷川は転職の理由をこう話す。「前の会社は、世界中の誰もが知る会社。実際に素晴らしい会社でした。でも、ビジネスの社会的意義を実感できる環境で、ゼロから事業やブランドを立ち上げる経験を積みたい。そんな折に、チャンスをいただいて創業期のワンキャリアに参画しました」。
一方、Webマーケティングを専門にしていた松本も、身につけた技術を使って「何を売るべきか」を考える時期にあった。転職の際に思い出したのが、スティーブ・ジョブズがペプシコーラの事業担当社長ジョン・スカリーを口説いた『このまま一生砂糖水を売り続けたいのか、それとも私と一緒に世界を変えたいのか』という言葉だった。
「自分の専門性を活かすなら、大きな社会課題を抱えている領域でやりたい」。ワンキャリアがビジネスを展開する新卒採用マーケットは、二人にとってまさにそんな領域だった。人生を左右する選択なのに、企業側からの情報はブラックボックスが多く、学生は本当の意味で自分らしい企業選びができていない。そんな社会構造を変え、世の中を良い方向へ導いていくために、2人は転職を決意した。